エブリーでは、中途採用に加え新卒採用も強化しています。今回はその新卒のオンボーディングについて、なぜ見直しが行われ、どんな話し合いがされてきたのか、結果どんなオンボーディング施策を実施していくのか詳しく話を聞きました。
(写真左から)
村上 将也
開発本部 MAMADAYS開発部 バックエンドグループ リーダー
大学在学中にインターンとして『DELISH KITCHEN』のアプリ開発に携わる。その後新卒としてエブリーに入社し、2020年3月から『MAMADAYS』のWebサービス開発を担当。2020年9月よりバックエンド1チームのリーダーとして全体設計などに従事。
浅香 佑実
コーポレート本部 人事総務部 人事グループ
2018年3月慶應義塾大学を卒業後、メーカーにて人事としてのキャリアをスタート。採用業務をはじめ人事全般に携わる。2020年10月エブリーに入社し、現在は新卒採用、中途採用をメインに担当。
新卒の採用・育成を強化していきたい
ー今までも新卒研修などはあったと思いますが、なぜ、新卒オンボーディングについて改めてプロジェクトがはじまったのでしょうか?
浅香:エブリーは人材採用において、年齢性別問わず高いスキルをもった方々が事業と会社を牽引していってほしいと考えており、現在中途採用の強化も行いつつ、さらに新卒採用の強化にも取り組んでいます。
これまで新卒については、人事主導で採用から研修まで一括でプログラムを提供し、早期に事業部で活躍できるベースづくりや、学生から社会人への切り替えをサポートしてきました。採用を強化していくにあたり、今までの研修内容と実際の業務にギャップはないのか、エブリー社員として目指す姿と照らし合わせて本当に必要なことは何なのか、改めて考える必要があるなと思いこの新卒オンボーディングについてのプロジェクトを立ち上げました。
ー今回のプロジェクトメンバーは今まで新卒で入社したメンバーが主体となっていますよね。
浅香:はい、そうなんです。もちろん人事もサポートメンバーとして関わっていますが、新卒メンバーが会社から求められていることを俯瞰して考えることで、普段の業務では得られない成長機会が提供できるのではないかと考え、新卒オンボーディングの企画から運用まで主体的に参加してもらうことにしました。
村上:今回、初めて全社横断プロジェクトのリーダーを務めました。会社全体について考えることや、組織として後輩である新卒の育成をどう支援していくかといったことは通常業務の範囲で考えることは少なかったので、とてもいい機会になりましたね。
新卒のオンボーディングに必要なこと、自組織の課題は何か
ープロジェクトについてお伺いしていきたいと思いますが、どのような議論をしてきたのでしょうか?
村上:このプロジェクトでは、そのゴール設定も含めて私たちが中心になって策定しています。ディスカッションだけではなく経営陣へのヒアリングなども行い、新卒社員が将来エブリーで事業を引っ張っていけるような人材になるためには、入社後の1年間でどういったことに取り組むべきなのか話し合ってきました。
今までは入社してすぐに基礎研修を受けたあと、配属後各部署でOJTを受けるのが基本でした。ですが、それでは足りていない部分やより成長速度をあげていくために必要なことがあるのではないかということで、自分たちが働く中で感じた課題感や苦労した経験など意見を出し合いました。
また、部長/マネージャー陣を中心に各部門が新卒に求めていることや課題のヒアリングも実施しました。その回答をもとにオンボーディングを通じて目指すべき人材像を明確にし、そういった人材になるにはどういった施策を行うべきなのか逆算して施策を考えていきました。
ー新卒で入社した皆さんが感じている課題感としてはどんな意見があがりましたか?
村上:出てきた意見としては、やはりエブリーは社会人歴のある中途社員が多い中で、新卒自身で成長が実感しにくかったり、仕事は慣れてきたが成果につながらないことで焦りを感じていたり、任される仕事が増えていく中でプレッシャーを感じるといった内容でした。こうした壁にぶつかるとやる気を失い、成長にブレーキがかかり悪循環に陥る傾向にあるということがわかりました。
こうした課題感を抱く理由についても話し合い、大きく4つあると思っています。
- 組織や事業への理解不足
- 新卒・同期間の繋がりが希薄
- エブリーとして求めるマインドセットへの理解不足
- 各事業部での育成計画が新卒と共有されていない
以前は長期インターンを経て新卒として入社することが前提でしたが、今年の新卒からはそういったベースがなく、入社後すぐに自分の業務に就くことになりました。すると自分はなぜこのタスクをやらなければいけないのかが理解できていなかったり、会社・事業単位での課題を発見し自ら働きかけることができていないメンバーもいました。また、まだ新卒が少ない中で配属先が同じチームになることは稀で徐々に関係性が薄れていってしまうのが現状です。
そして、エブリーとして新卒に求めていることやマインドセット、各事業部での育成計画については、新卒自身が理解できていない状態だったと思います。それを意識して動くことができれば、自分の行動に対する振り返りもできますし、何をどれくらいの期間で身につけていくべきか、最初から社員と同じ目標を追わなければいけないプレッシャーの中で実力不足で悩むということはなくなると思いました。
ーエブリーとして新卒に求めていることなどは、今回どのようにして定義していったのでしょうか?
村上:部長/マネージャー陣を中心に事業部ごと、職種ごとに新卒に求めていることや現場での課題についてヒアリングを実施しました。業界や企業規模も全く違うバックグラウンドをもつ方々に話を聞きましたが、皆さんが共通して大切だと感じていることは何なのかを整理し、さらに自分たちの経験を踏まえて「新卒に求めるマインド・スタンス」として言語化していきました。
村上:最終的に「心理的柔軟性」「主体性」「やり切る力(GRIT)」「知的好奇心」の4つに整理しました。この4つのポイントになった理由としては、目に見えるスキルよりもまずはマインド・スタンスを持ち合わせ、忘れないことを重視しているからです。学生にも関わらずスキルが高い人ももちろんいますが、入社後成果につながらない焦りやプレッシャーを感じるメンバーが多い中で、持続的に成長するためのマインドを持ち続けることが何より大事だと私たち自身も感じたからです。
こうした求められるマインドセットの部分は採用で重視すべき点だと思います。オンボーディングとしてはどうしたら1年間そうしたマインドを持ち続けながら、いい成長の循環を作ることができるかメンバー間でさらに議論を重ねました。
若手が成長し続けられる環境づくり
ーでは、導入される新卒オンボーディングの方針はどのようなものになるのでしょうか?
村上:今回のプロジェクトを通してエブリーの新卒オンボーディングでは、「3年で会社・事業の成長を牽引できる人材」になることを目標として設定しました。困難な状況でも主体的に仕事をやり抜き、信頼・成長・成果をあげていける人材を1年間を通じて目指します。
前述したような私たちが感じてきた課題の他にも、初めての社会人生活ではたくさんの壁があると思います。そうした困難な状況下でも仕事に対する熱意を失うことなく、実際の経験から学び、成果に対して行動できる環境づくりのための施策を行います。
村上:今のエブリーのようなベンチャーのステージを希望する方は、早いタイミングで裁量をもって経験を積みたい、その経験学習が一番の成長につながると考えている方が多いと思っています。そういう方に合わせたオンボーディングが必要であり、今回は3年という期間設定になっています。
もちろん従来通りの座学での研修も行いますが、同期や若手の先輩、そして事業責任者まで幅広いメンバーとのコミュニケーションを多く取ることでその学びをより深めていきます。実際に仕事をしていく中での経験とその振り返りを繰り返すことで良い循環を作り、1年後そのまま自走して成長できるようなオンボーディングを目指しました。
ー例えばどんな施策が実施されるんでしょうか?
村上:具体的な施策については、例えば部門を超えて事業責任者との対話の場を多く設けます。これによって、課題であった自分の仕事への理解や業界・会社全体の課題を把握することができるようになり、主体性を持って働くことができるようになると考えています。
また、同期や3年目までの若手メンバーを中心にお互いのフィードバックを行う成果報告会なども実施していきます。同期同士で切磋琢磨し合える環境を作るだけでなく、2,3年目のメンバーも加わることで1年後2年後の自分の姿を想像し、目標が立てやすくなると考えました。私たちにとっても、新卒時代の新鮮な気持ちややる気を思い出すことができますし、若手全体でいい刺激を与え合える環境作りを目指しています。
ー新卒というラベルがとれてからも、成長意欲を持ち続けて成果を上げていくための基礎が身につきそうですね。次年度からさっそく実施されるのでしょうか?
浅香:そうですね。今回話し合われた新卒オンボーディングは、21年卒以降の新入社員を対象に実施していきます。
ーでは、最後に学生の皆さんへ一言お願いします!
浅香:はい!こうしたプロジェクトの推進も新卒を中心に進めてもらうなど、エブリーでは若手も裁量を持って自ら考えどんどん活躍しています。目標を高く持って、成長できる環境で自分も頑張りたいなと思っている学生のみなさん、エブリーは新卒採用も積極的に行っていますので、ご応募お待ちしております!!
後編では、今回のプロジェクトに参加していた新卒メンバーにインタビューしていきますのでこちらもお楽しみに!
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