カルチャー

【後編】パーパス・ミッション・バリューはどのように策定されたのか?込められたエブリーの思いとは?

前編では代表吉田から、なぜPMVの策定を行ったのかを聞いてきました。後編では、実際にどのようにPMVを策定していったのか、そしてPMVにはどんな思いが込められているのか、プロジェクトメンバーと今回一緒に策定してくださったグッドパッチの方々と対談しながら振り返ります。

  • 左上から、
  • 八木 明日香
    株式会社グッドパッチ デザインストラテジスト。GoodpatchではBXプロジェクト・事業ビジョン設計・ビジョンドリブンによる新規事業開発などを担当。
  • 中林 保之
    株式会社グッドパッチ BX(ブランドエクスペリエンス)デザイナー。Goodpatchでは事業ビジョン/ステートメント策定や、インナー/アウター両面に向けたコミュニケーションのデザインを担当。
  • 柴田 一旭
    株式会社エブリー DELISH KITCHENカンパニー コンシューマ事業部部長。DELISH KITCHENのメディアコンテンツ事業に従事した後、D2C事業の立ち上げを行い、2020年7月コンシューマ事業部部長就任。
  • 山際 健太
    株式会社エブリー 執行役員 TIMELINEカンパニー カンパニー長。2021年7月、TIMELINEカンパニー長に就任し、現在は戦略策定や事業開発を行う。

※以下、パーパス/ミッション/バリュー(Purpose/Mission/Values)を略して、PMVと記載しています。

会社としての一体感をどう醸成するか

ーまず、今回はGoodpatchさんと一緒にPMVの策定をしてきましたがこれはなぜでしょうか?

柴田:会社の方針を作っていくフローはとても重要ですし、プロセスを学ぶ貴重な機会でもあったので、外部のプロフェッショナルの方々と一緒に進めることに決めていました。

複数企業からご提案をいただきましたが、グッドパッチさんは過去の自社の失敗についてもお話ししてくださって、さまざまな実例を踏まえて具体的な提案があり納得して進められそうと感じお願いすることにしました。

ー策定を進めるメンバーはどのように決めていったのでしょうか?

山際:私と柴田さんは創業して程なくエブリーに参画したメンバーです。社長である大成さんから指名を受けて、今回のプロジェクトを任されました。こうした会社の方針を策定する際には、やはり社員の共感を醸成することが大切だと僕自身も考えていましたし、大成さんとも同じ考えでした。なので、毎月行われている全社会議「FEM」の中で、全従業員にプロジェクトへの参加を呼びかけ、挙手性で参加してもらう形を取りました。

柴田:やはり現状に課題意識のあるメンバーや会社をこうしていきたい!というモチベーションのあるメンバーと一緒に、同じ温度感で進めていけるのが良いなという思いがあり、挙手性にしたんですよね。

山際:実際に声をかけてみると、大勢の方が手を挙げてくれました。有志メンバーは入社時期や部署、職種がバラけていて、後の浸透させていくフェーズを考えてもバランスの良いメンバーが集まってくれてよかったですね。

ーPMV策定プロジェクトを立ち上げた当初、感じていた課題感はどういったところだったんでしょうか?

山際:そうですね。当初、私たちはカンパニーごとにやっていることも違ければサービスとしてのフェーズも違うため、従業員それぞれ向いている方向がバラバラになってきてしまっているのではないかと思っていました。実際に、採用基準や評価について課題が顕在化していたんですよね。共通言語化する必要性は感じていましたが、普段は業績報告が中心でサービスが目指す未来を共有し合う場がなく、その難しさを感じていました。

ーGoodpatchさんから見てエブリーはいかがでしたか?

八木:プロジェクトのはじめに経営陣と柴田さん、山際さんにインタビューさせていただきました。皆さんすごくユーザーさんに向き合ってプロダクトを作っているなと。本当は同じ未来を見ていらっしゃるのに、そのことに気付いていないのが「もったいない!」と感じました。あまりにも真摯にユーザーさんとプロダクトに向き合っていて、会社を向いていない。向いている方向はすごく正しいのに、会社としての一体感が損なわれているなという印象でした。

山際:そうですね。その課題感は一緒でした。だからこそ、社内の多くのメンバーを巻き込んでしっかりと共感を得ながら作っていきたいという点はこちらからお願いしていたポイントですよね。

 

全社を巻き込むプロセス、未来を描くプロジェクトプラン

ーそうだったんですね。そういったエブリーならではの課題はどのようなプロセスを踏むことで解決されたのでしょうか?

八木:ポイントは2つですね。1つ目は未来志向、もう1つは共感の醸成です。未来志向については、インタビューをしていく中で、みなさんがサービスをとても大切に思っていることが伝わってきました。一方で目の前の課題に注力されていて、提供された価値のその先に何があるのか、未来の部分が描ききれていなかったように感じました。また、エブリーには大きく3つのサービスと3つの事業があり、ひとつ視座を上げないと共通認識って作りにくいという点もありました。ワークショップに参加いただくみなさんの視座を上げるためにも未来から考えていくというような方法をとっています。

2つ目の社内共感の醸成については、前述の通りエブリーさんとしても課題に感じていた部分であり、インタビューからも皆さんが同じ思いなのに一体感が損なわれていると行ったところを繋いでいくためのプロセスを考案していきました。

山際:インタビューの結果も、綺麗にまとめていただきプロジェクトメンバーだけでなく全社に公開していただきましたよね。思いも方向もバラバラだと思っていたら、意外と考えていることは同じだったというのはポジティブな情報でしたね。

ー第3者の視点を介すことで意外な一面が見えたりしますよね。実際のプロジェクトプランはこちらですが、「未来志向」「全社の巻き込み」の2点のポイントはどのように反映されているのでしょうか?

八木:そうですね。大きく3つのフェーズに分かれていて、まず最初に課題感の洗い出しを行うリサーチフェーズ、そのあとが未来を考えるきっかけを作っていく巻き込みフェーズです。プロジェクトメンバーでワークショップを行ったり、各事業部の皆さんからフィードバックをいただく時間を多く設けました。下図の黄色く表示されている部分は、全社員に参加いただくために組み込んだフレームワークです。

そして最後に、みなさんの意見に共通していた「目指すべき価値や未来」をアウトプットに落とし込んでいくフェーズという流れで実施してきました。

ー実際にやってみていかがでしたか?

中林:社内でキャラバンをして200名を超える皆さんにフィードバックをいただいたのは印象的でしたね。こういった機会は今までもあまり経験がなかったので、さまざまな視点でご意見いただけて面白かったですし、PMVやロゴストーリーの中核を成すブランドパーソナリティの輪郭がはっきりしましたね。

柴田:こうしたワークショップやフィードバックでは、メンバーそれぞれの思いを可視化することができたなと思っていて、経営陣だけでなく社員みんな自分たちが思っていた以上に共通項があるんだなと知るいい機会でした。あとは、「every city」の模型を作っていただいたのはめちゃめちゃ嬉しかったですよ。やってきたことが形になるってやっぱりすごく楽しいですし、本当に嬉しかったですね。

中林:模型を作ったのも初めての経験でした。あいにくリモートの時期と重なってしまったので、今後皆さんの目に留まった時は、このプロジェクトを思い出してもらえると嬉しいです。

八木:社内での認知や共感を高めていくために、執務エリアにPMV策定プロジェクトのためのワンコーナーをいただいたんですよね。プロジェクトで話し合っている内容を直感的に理解したり参加できるコーナーを作って認知してもらい、そこから社内の情報共有ツールを活用して能動的に情報をキャッチアップしてもらえればと構想していました。実際に意見をポストイットで貼ってもらったり、途中プロジェクトステートメントを作り、ポスターを貼ったりしましたね。

柴田:そうしたリアルな場もそうですし、全ての議事録を社内情報共有ツールに残していただきました。プロジェクトメンバーで話し合ってきた内容も、どうすればメンバー全員が追体験できるのか、追求して考えてくださいましたよね。

山際:当社のように複数のサービス・事業があるようなタイプの会社は、それぞれにロードマップがあり、全社として意識を共通化させていくかという点が本当に難しいですし、はじまるまでは大きな懸念点でした。それをこうやって全社を巻き込んでやっていくことで、少しずつまとまっていくのがとてもよかったですね。

パーパス・ミッション・バリューに込められた想い

ーたくさんのワークショップやフィードバックを経て出来上がったPMVですが、それぞれに込められた思いを教えてください。

柴田:まず、それぞれの言葉の定義ですが、パーパスは社会の中でなぜ存在するのか、社会的な存在意義です。そのパーパスで描いた場所へ向かうために我々がすべき使命がミッションになっています。パーパス・ミッションに込めた思いは、エブリーの目指す未来としてストーリーにまとめました。

柴田:そして、パーパス・ミッションを実現するためのスタンスや行動を定義したものがバリューになります。

ーバリューはとても特徴的だなと思うので1つ1つ伺っていきたいのですが、まず「360°誠実。」はエブリーが今までサービスやユーザーさんに真摯に向き合ってきた姿勢がとても反映されていますよね。

柴田:そうですね。ワーディングのプロセスに入った当初から「誠実」というのは基本のスタンスとして存在が大きかったと思います。エブリーは複数のサービスを展開していて事業構造が複雑なこともあり、1方向のみを向いているとひずみが生じてしまいます。どんな立場の人でもみんながハッピーになれるような状況を作るために、社内外問わず誰に対しても誠実でいたいという思いが反映され「360°誠実。」となりました。

もう1つ、基本のスタンスとしてあるのが「ユーザーの半歩先を形に。」です。ブランドパーソナリティの中にも出てくるスニーカーは、私たちのコアである”ユーザーさんに寄り添う”というところからきています。プロジェクトを通して、ユーザーさんに「寄り添いつつも少し先を見せたい」という共通認識が出来上がり、「半歩先」という表現になっています。

山際:この2つを基本スタンスとしつつ、プラスして3つの行動指針があります。

「数字と感性を往復する。」はデータドリブンを重視しながらも、人々の生活や未来を想像し感性も大切にしたいという思いが反映されています。データドリブン、ロジカル重視なところを大事にしたいという意見も、感性を大切にものづくりをし続けたいという意見も全社からたくさん寄せられました。私たちが取り組むサービス・事業にはそのどちらも欠かせない要素だと考えています。1人1人が数字と感性という2つのものさしを持ち、それらを往復し続けながら考えることを大切にしていきたいです。

そして、「多彩な視点をつなぐ」ですが、これは集合知を生かそうという話です。複数のサービスがあり、エンジニアからプロダクトマネージャー、営業だけでなく、コンテンツをつくるディレクターやフードスタイリストもいる。多様な人材がいることで生まれる新たな価値は私たちの財産だなと思っています。そこにもう少し幅広い意味での”価値観”、多様性を取り入れ、許容していくことでパーパス・ミッションの実現につながると考えています。

最後に「100%のこだわりと愛を込める。」です。これはプロジェクトメンバーもみんな自分たちの強みだと認識していた部分になります。このインタビューでも冒頭から繰り返しお話ししていますが、やはりエブリーはコンテンツを大切にサービスに真摯に向き合ってきました。そういった職人気質的なところはこれからも引き続き大切にしながら、新たな挑戦に向かっていきたいと思っています。

ーどれもエブリーらしくてしっくりきます!策定が終わり、浸透に向けたプロジェクトも始まりましたよね。ここからPMVを活用してエブリーをどう発展させていきたいですか?

柴田:「everyっぽい」という概念が生まれてブランドとして強くなっていけたらいいですね。エブリーはサービスも職種も多岐にわたり、できてまだ6年ほどの会社で、中途入社の社員も多い。当然違いは出てきてしまうとは思いますが、このPMVによって向かう方向が揃うことでこれってエブリーっぽい考え方だよね、エブリーの人っぽいよねとかいう概念が生まれるといいなと思っています。このPMVによってエブリーとしての文化、価値観みたいなものが作られていき、会社・人材として一つのブランドとして成り立つような状態を目指していきたいですね。

山際:今までのエブリーの良さを残しつつも、メンバーが新たなチャレンジに向かうことにこのPMVが寄与できればと思っています。このプロジェクトを通して、メンバー全員がコンテンツやサービス、ユーザーさんに誠実に向き合っている点は、エブリーのすごく良いところだと再認識できたのでここはこれからもあり続けてほしいです。

今回このPMVを決めたことによって、メンバーひとりひとりが少し先の未来を想像したり、高い視座を持つようになり、今までよりも少し大きなチャレンジに向かっていってもらえればと思います。

 


 

エブリーのパーパス/ミッション/バリューの策定については、株式会社グッドパッチのコーポレートサイトでもご紹介いただいています。ぜひご覧ください!

https://goodpatch.com/work/every-brand-experience

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