購買層の高齢化、商品特長の認知や理解に課題
各務:オタフクソースは、昨年7月に「チャック付パウチ」シリーズの新商品「和ピクルスの酢 200mlチャック付パウチ」を発売しました。漬ける容器をわざわざ準備しなくても、切った野菜をそのまま袋に入れて1時間漬けるだけで、和風の味わいのピクルスを楽しんでいただけることが特長です。共働きも多い、若い主婦層をターゲットにしています。
オタフクソースでは近年、「お好みソース」や「らっきょう酢」といった主力商品において、20~40代の若い層の購入者が少ないことを課題視しており、20~40代の若い層も積極的に獲得していきたいと考えていました。また、「和ピクルスの酢200mlチャック付パウチ」は容器にも特長をを持つ一方、認知が低く配荷が進んでいないことが課題でした。そこで、20~40代の女性ユーザーを多く抱える「DELISH KITCHEN」でレシピ動画を配信することで商品認知や理解を促し、配荷につなげたいと考えました。
商品特性をしっかり伝える構成でユーザーの理解を促進
菅原:開発したレシピは「梅風味の和風ピクルスで!豚しゃぶレタスロール」。レタスや野菜ソースに使用する黄パプリカ・きゅうり・ミニトマトなどを漬ける工程で“この商品ひとつでピクルスが簡単にできる”、“袋のままで漬けられる”、 “様々な野菜を一度に調理できる”、“たった1時間ででき上がる”といった商品特性を、レシピ動画を通じていかに分かりやすく伝えるかを重視しました。
さらに、今回は漬けた後の和ピクルスの酢もソースとして活用することで、“漬けた酢を最後の一滴まで料理に活用できる”点も訴求しました。
動画を制作する過程では、漬ける工程で商品パッケージをしっかりと露出したり、テロップや編集でも特長のある容器の利便性を伝えられるような工夫をしました。
各務:多くの動画が、見た目の華やかさか、調理工程の分かりやすさか、どちらかに偏ってしまうのに対して、「DELISH KITCHEN」の動画は仕上がりの華やかさがありながら、調理工程も丁寧に解説されていて分かりやすく、驚きがありました。ご提案いただいたレシピで作られた料理の味も美味しく、社内でも高評価でしたね。
菅原:動画配信後、ユーザーからは「便利」「簡単」というコメントが多く寄せられ、好感を持って見ていただいたのではないかと思います。また「袋の中で漬けられるのが斬新」「短い時間でできるんですね」と商品の特長を理解していただいたことが分かるコメントも多く見られました。4月に配信したため、「夏に向けて良いレシピ」というコメントもありました。
動画配信後に行ったブランドリフト調査でも今回、主に訴求した「1時間ほどで漬けることができる」「料理にも活用できる」「袋のままピクルスが漬けられる」といったポイントへの認知が上がり、商品特長の認知や理解につながったのではないかと思います。