一企業の枠を越えて、インターネットメディア全体の健全化とさらなる発展を目指して 〜食中毒予防について公益社団法人日本食品衛生協会と、動画制作で協力〜
エブリーが実施するアドバイザリーボードで、メディア運営に関する取り組みやその方向性について議論をしたり、DELISH KITCHENの衛生リスクに関するアドバイスを頂いている公益社団法人日本食品衛生協会(以下、日食協)。今回は、その日食協のノウハウをエブリー制作協力のもと動画化し、食中毒予防のためのコンテンツ配信を行いました。
公益社団法人日本食品衛生協会 公益事業部 HACCP事業課 技術参与 飯田 信行 氏
公益社団法人日本食品衛生協会 公益事業部 HACCP事業課 課長代理 岡本 愛 氏
DELISH KITCHENカンパニー メディア企画部 カスタマーエクスペリエンス 作花 慎一
DELISH KITCHENカンパニー メディア企画部 メディア企画 中田 博子
ライフスタイルカンパニー MAMADAYS事業部 メディア企画 野津 結希
日本食品衛生協会とエブリーの取り組み
ーまず、公益社団法人日本食品衛生協会で、お二人は普段どのようなお仕事をされているのかお伺いしてもよろしいでしょうか?
岡本:日食協は、食品事業者に対する食品衛生の向上を推進し、消費者を含めた日本社会全体の、食の安心と安全を推進することを大きな目的とした組織です。主に食品事業者の自主衛生管理の推進、消費者を含めた食品衛生の普及・啓発、人材育成、この3つを大きな柱として事業展開をしています。
飯田:私たちの部署では、具体的には様々な食品の製造事業者に対する研修会の開催や、工場などに直接出向き、衛生管理のアドバイスをしています。対象は日本全国の事業者となりますので、出張も多いですね。
ーありがとうございます!今回、両社が一緒に取り組みをすることになった背景としてはどういった目的があるのでしょうか?
作花:エブリーでは運営するメディアの健全化を目指して、コンテンツのチェックやフロー構築、ルール作りを外部の有識者とともに整備する”アドバイザリーボード”の定期開催などを行なっています。
信頼されるメディアとは?第4回アドバイザリーボードを実施しました!
作花:私は、DELISH KITCHENカンパニーにいますが、アドバイザリーボードの運営などエブリー全体のメディア健全化に取り組んでおり、先生方にはいつもさまざまな観点からご意見を頂戴しています。
日本食品衛生協会とは、主にDELISH KITCHENやMAMADAYSで発生する衛生リスクに関するアドバイスをもらっていますが、衛生管理の普及に取り組まれている日食協とコラボすることで、一企業の枠を超えてインターネットメディア全体の健全化とさらなる発展に貢献できるのではないかと考えたのが始まりでした。
飯田:事業者への食中毒予防の管理や説明はよくしていますが、一般の消費者の方たちは検索しても、なかなか日食協のホームページまでたどり着けないと思うんですよね。その点、エブリーさんは消費者に直接届けることができる。メディア健全化の取り組みを一緒に進めている中で、今回の動画を一緒に制作することになりました。
実はよく知らない?!年間を通して注意したい食中毒対策
ー今回は冷凍メンチカツの揚げ方を紹介する動画をエブリー制作協力の元で進めましたが、今までどのような取り組みをされていたのでしょうか?
飯田:今回の動画は、2016年に神奈川県で発生した食中毒事件の教訓を元に制作して頂いたものになります。この事件では、非加熱の状態で売っていた冷凍メンチカツにしっかり火が通っていなかったことが原因だと調査の結果判明しました。冷凍食品(非加熱)の揚げ物は中心に75度で1分と言われてはいましたが、それが油の中に入れてどれくらいで達するのか、どのように温度を測るべきなのかなど、実は当時、専門家の中でも共通の認識を持っていなかったんです。
もちろん、商品には170-175度で6分揚げてくださいと記載はありましたが、調理方法は家庭によってさまざま。この事件を機にさまざまな調査が行われ、書いてある時間通りやっても油が少ない状態で揚げていたり、冷凍の商品を入れる量が極端に多かったりすると、火が通っていないことがわかりました。
岡本:今までは、火が通っていないもの、通っているものはこれくらい違うと写真に撮ってパンフレットにまとめて見せるという事はしてきました。が、実際に調理をするときにはどう確認するべきか、特に冷凍メンチカツなどは切っても色がわかりづらく、何が正しいのか一般のご家庭へはなかなか浸透していなかったと思います。
動画で可視化することでより分かりやすく、より消費者にアプローチできる
ーそうなんですね。食中毒対策や衛生管理などは、自分から情報を探してもどれが正しい情報なのか判断しづらくて、確かに少し不安ですね。
作花:そこで、日食協が実施している食中毒予防のためのコンテンツの一つとして、エブリーが動画の制作協力を行うことになりました。制作した動画は日食協のHPへ掲載し、啓蒙活動に役立てていただいています。さらに、さまざまなカテゴリのメディアを運営し、直接消費者にアプローチすることができるということで、DELISH KITCHENとMAMADAYSではSNSなどで動画の配信も行いました。
中田:DELISH KITCHENでは、全てのレシピを管理栄養士が監修していますし、安心安全に料理を楽しんでいただくためのチェックフローなどは細かく設定しています。先生もおっしゃっていましたが、夏場を過ぎてもまだまだ暑さが続く今だからこそ、今回の啓発動画の制作と注意喚起のためSNSでの配信を実施しました。「食」というコンテンツを扱うメディアとしてお客さまに長きにわたって信頼されるコンテンツづくりを徹底していきたいですね。
野津:今回MAMADAYSでは、「ママの課題を解決する」というメディアコンセプトに沿って動画を編集し、各SNSで配信しました。ちょうど新学期が始まり、お弁当を作らなければならない時期なのでママたちも心配に思っている内容です。日々キッチンに立ち、子どもに料理を作るママたちは食品衛生について正しい情報を知りたいと思っている方がとても多いです。そうした、ママたちの不安な気持ちに寄り添えるメディアづくりをしていきたいと思います。
岡本:今回は、油の温度を温度計などがない家庭のキッチン環境ではどう測るのか、パン粉の広がり具合やお箸などではどうなるか、また、逆にこんな揚げ方はNGなど、写真や言葉だけでは伝わりづらいものを動画でまとめて頂きました。HowTo動画などを制作されているエブリーさんと一緒に見せ方を検討することで非常に分かりやすく、誰でもすぐに理解でき家庭で実践できるものになったと思います。
長きにわたって信頼されるメディアづくり
ーこうした動画が各サービスから配信されることで今後どのようなことを期待されますか?
飯田:食肉に関する食中毒事件は規制が厳しくなったこともあり、その危険性についてだいぶ浸透してきました。食中毒というと、レストランなどの飲食店での食事が原因と思われがちですが、家庭でも発生していますし、発生する危険性がたくさん潜んでいます。全体としての発生件数は減ってきていますが、事業者だけでなく消費者の方々にも分かりやすい食中毒の啓蒙は引き続き必要です。
飯田:今回制作いただいた動画は、日食協のホームページでも公開しさまざまなシーンで啓蒙活動に役立てていきたいと思います。また、こうした動画がDELISH KITCHENやMAMADAYSなどのメディアから配信されることで、ご家庭で実際に料理をしている消費者の皆さまに正しい食中毒の予防法が伝わり、安心安全な食卓に役立てて頂きたいですね。
作花:そうですね。そのためにも、エブリーが運営するどのメディアであっても、信頼できる情報を常に発信できるよう、食コンテンツ、乳幼児、家事等のコンテンツに関するガイドラインの策定や、安全に料理を実施するためのルールづくり、衛生に関わる啓蒙活動を続けていきます!
今後もエブリーが一企業の枠を超えて安心安全に貢献できるように、リレーションを強化させていただき、動画メディアの良さと日食協のノウハウを掛け合わせて、より良いコンテンツを配信していきたいです。
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