『DELISH KITCHEN』が手掛けるオンラインストアとは?情報だけでなく、モノやコトを届けることで料理の”できた!”を増やす
「食」のトータルサポートを掲げている『DELISH KITCHEN』。実際に料理を作る際に欠かせないキッチンツールなどの開発も行っています。今回はそんなレシピ動画以外のコンテンツを扱っているコマース企画グループのメンバーに「DELISH KITCHEN STORE」の立ち上げや、商品開発について話を聞きました。
柴田 一旭
DELISH KITCHENカンパニー コンシューマ事業部 コマース企画グループ マネージャー
新卒でネット専業の広告代理店に入社。SEMを中心とした広告の運用コンサルタントとして、金融〜ヘルスケア、ゲーム等、様々な業種のクライアントを担当。2017年1月エブリーに入社し、DELISH KITCHENのコンテンツ企画チームを経て、D2C事業の立ち上げに参画。
野田 侑里
DELISH KITCHENカンパニー コンシューマ事業部 コマース企画グループ
新卒でリクルートジョブズ(現:リクルート)に入社。求人メディアの商品企画として、求職者と採用側の双方のニーズに適う情報誌やイベント商品の設計やプロモーションを行う。2019年7月エブリーに入社し、DELISH KITCHEN STORE立ち上げから参画。Instagram等SNS経由のマーケティングや、オンラインお菓子教室(ホームレッスン)の企画中心に担当。
情報だけでなく、モノや体験を通してより料理を楽しんでもらいたい
ーまず、お二人の業務内容を教えてください!
柴田:私は、コマース企画グループのマネージャーをしています。もともとメディア企画でSNSをはじめとしたメディア全般を見ていましたが、その頃からコラボレーションしたキッチンツールやキッチン家電の企画・販売をしてきました。現在は「DELISH KITCHEN STORE」を立ち上げ、コマース企画グループとして4人体制で、マーケティングや商品開発、商品の発送やユーザー対応などを行っています。
野田:私は、「DELISH KITCHEN STORE」のマーケティング全般を担当していて、Instagramのショッピング機能を使ったマーケティングが主な業務になります。今、コマース企画グループで取り扱っている商品は、キッチンツールやキッチン家電と言ったものが中心です。今までのDELISH KITCHENのレシピ動画を見ていたユーザーにも、違和感なく商品の情報をお届けできているか、購買まで促せているかなど最適なクリエイティブの分析などを行っています。また、ホームレッスンなどの新しい商品開発にも携わっています。
ー「DELISH KITCHEN STORE」はいつ頃から?どういった思いから始まったのでしょうか?
柴田:レシピ動画による情報だけでなく、キッチンツールなどのモノや料理教室のようなコト(体験)も扱うことで、”だれでも簡単に美味しく作れる”という『DELISH KITCHEN』のコンセプトを実現していければという思いから始まりました。
2018年からコラボレーションしたキッチンツールは小売店などで販売されていましたが、直接『DELISH KITCHEN』ユーザーに商品を届けられるD2C(Direct to Consumer)という形を模索していました。商品に関する意見をお客様から直接いただき、それを商品開発に還元できるような体制を社内で持ちたかったからです。2019年の7月に「料理の“できる”を増やすキッチンストア」をコンセプトに「DELISH KITCHEN STORE」を立ち上げました。
DELISH KITCHEN STORE:https://shop.delishkitchen.tv/
ー「DELISH KITCHEN STORE」では、過去小売などで販売してきたキッチンツールに加えて、新商品の発売が開始されましたね。
柴田:はい。今回、「お菓子作りツール」、「DELISH KITCHEN SELECT」、そして「DELISH KITCHENホームレッスン」というコンテンツが加わりました。『DELISH KITCHEN』として大切にしていることはユーザーさんに料理を楽しんでもらうこと。その要素として重要なのが失敗をしないということです。
元々販売していたキッチンツールがご好評いただいていたこともありますが、細かな動きや型の大きさなどで仕上がりが大きく変わってきてしまうお菓子作りでは、レシピ動画内で使用しているものと同じツールを販売することで、初心者の方でも美味しく失敗することなく作れるようサポートできるということで、お菓子作りツールの販売を開始しました。
柴田:また、普段の料理をより美味しくしていくためには、味の決め手となる調味料も吟味して選んでいく必要があります。数ある調味料の中でも、一番料理の味を左右する出汁の販売から始めました。キッチンツールやお菓子作りツールだけでなく、このセレクトも全て『DELISH KITCHEN』のフードスタイリストが厳選したものになります。
『DELISH KITCHEN』フードスタイリストによってセレクトされたPOINTも丁寧に説明
経験ゼロからの商品企画!徹底してユーザーの課題を考え抜く
ー「DELISH KITCHENホームレッスン」については、全くゼロからの商品企画だったと思いますが、どういった背景があったのでしょうか。
野田:お菓子作りは、型などのツールによって仕上がりに差が出ますし、味や見た目など追求できる点が多く、お菓子作りツールやレシピ動画などのアセットを生かしてサポートできるのではないかと考え、ホームレッスンを企画しました。
野田:料理はユーザー層が幅広いので、様々なユーザー像を想定し、このホームレッスンのユーザー像を設定していきました。ユーザーが課題に思っていることの一つとして、キッチンの大きさがあります。日本のキッチンはそれほど大きくありません。そんな中でいろんなレシピに挑戦すると調理器具が増えていってしまい、場所をとります。そこで一つのお菓子を集中して掘り下げ、スキルアップも目指せるようにしていけないかと考えました。
ーお菓子教室では「次はショートケーキ、次はタルト」といろいろなものを作っていきますが、確かに全部家でツールも揃えながらやろうとするのは、ハードルが高いですもんね。第一弾として「シフォンケーキ」を販売されていますが、これはなぜですか?
野田:シフォンケーキは、初心者が失敗しやすいお菓子だということと、お菓子作りに欠かせない基本が詰まっているというのが理由です。
私自身の経験でもあるのですが、混ぜ方をひとつ間違えると膨らまなかったり、穴があいてしまったり、シフォンケーキは一見簡単そうに見えて、とても失敗しやすいんですよね。また、粉をふるったり混ぜたりするだけでなく、メレンゲを作り、適切な温度のオーブンで焼くという、基本のケーキを焼く動作が全て網羅されています。そのため、お菓子作りをもっと上達させたい人にぴったりなのでは思いました。「シフォンケーキ」一つに絞って、自宅のオーブンのクセを理解しながら繰り返し作っていただくことで、、お菓子作りを失敗しない、上達するという目的を達成してもらえるかなと思っています。
ーなるほど!今後いろんな種類のお菓子作りに挑戦するときにも生かせるポイントがたくさんあるんですね。今回のホームレッスンには、動画だけでなく、レシピカードやLINEで直接わからないことを聞けるなどサポートがすごい充実してますよね。
野田:そうですね。動画についても、今までの真俯瞰で撮影した動画だと手元は見えますが、姿勢や手際などが見えないんですよね。実はこういったところにコツがあったり、上達のポイントが隠れていたりします。今までの『DELISH KITCHEN』のレシピ動画では見れないところまでしっかりわかるようにゼロから撮影をしていきました。
動画内でもポイントはたくさん入れるようにして、ユーザーさんが迷わないようにしていますが、一緒にお届けするレシピカードも、よくある失敗と対策方法といった、レシピ周辺の情報をたくさん詰め込んでいます。難しい製菓の専門用語は極力減らして、、レシピに関する疑問点を徹底的になくすようにしました。
また、LINEでのサポートとは、質問をすると『DELISH KITCHEN』フードスタイリストが回答してくれるものです。私自身も企画段階で「なぜメレンゲは時間を置いてはいけないのか?」など、作り方は理解していても疑問に思うことがたくさんありました。そこで、一緒に企画をしてくれているフードスタイリストに質問をすると、いつもわかりやすく教えて頂けてとても勉強になり、この体験を自宅にいる受講者の方にも同じように届けられないかと考え企画にしました。
いつ訪れても、出会いや学びのあるキッチンストアを目指して
ー自分の家の環境で成功できるようサポートしてくれるのはユーザーニーズをすごい捉えていますよね。ホームレッスンは、実際に販売してみてユーザーからの反応はいかがですか?
野田:このコロナウイルスの影響で家で時間を過ごす方が増えたこともあり、在庫を補充するとすぐ完売してしまうような形で、想定よりも反響をいただいています。
実際のユーザーの方々からの声としても、「レシピも動画もわかりやすくてまたチャレンジしたい」、「材料が計量されて届くので、すぐに作れる点がいい」、「シフォンケーキはどうしても失敗しがちだったが、2〜3回作っていくうちに上手に作れるようになった」、「LINEで直接アドバイスを聞けて、自宅でレッスンしているようで楽しかった」などの声をいただいています。想定していた課題に対して、しっかりアプローチできているかなと感じています。
ー今後の取り組みについてはいかがでしょうか。ラインナップは増えていきますか?!
野田:こういった自分が企画した商品で、日常をもっと楽しんでもらえたり、これから新しく趣味をはじめてくれるようなユーザーさんが増えたら本当に嬉しいです。まずは、今のサービスをもっと多くの方に使ってもらえるように改善し、「DELISH KITCHEN STORE」のコアになるようなコンテンツに育てていきたいです。もちろん、今後はシフォンケーキだけでなく、ラインナップを広げていきたいと思っています。
柴田:今、キッチンツールなどに加えて、ホームレッスンやセレクトの商品が加わりましたが、「DELISH KITCHEN STORE」としてはまだまだ少ないなと思っています。お客様の料理に関する悩みは多岐にわたり、それら1つ1つに答えていくことがストアのミッションですので、まずはラインナップを増やすことを一番に考えています。そんな「DELISH KITCHEN STORE」に毎週のように訪れてもらい、欲しいものを買ったり、必要な情報を得てもらうということを実現できるようにしていきたいと思います。
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