2022年から開始した「TIMELINEクラウドファンディング」は、日本の優れた技術やものづくりの背景にあるストーリーを知っていただき、さらにクラウドファンディングでここでしか買えない商品を手にとることができる機会を提供しています。今回は、2022年から3度にわたりプロジェクトを実施している株式会社アズの武村様に、挑戦に至ったきっかけやプロジェクトの反響について、TIMELINEカンパニー長の山際との対談形式でお話いただきました。
株式会社 アズ 武村様
コーポレートプロジェクト室 室長
商社勤務を経て2004年にアズに入社。入社間もない頃、当時社長だった父に「これがうちの柱の一つや」と白いステテコを無理矢理穿かされる。以来その心地よさにすっかり魅了され、ステテコ文化の復旧と新たなる創造を目的としたプロジェクト「ステテコドットコム」をスタート。
山際 健太
TIMELINEカンパニー カンパニー長
2014年に大学院を終了後、知育アプリベンチャーに新卒第1号で入社。ディレクターやアプリ開発事業部長を経て、2017年3月にエブリーに入社。ディレクターとしてタレントのインタビューや密着取材を中心に動画制作に従事。2021年7月、TIMELINEカンパニー長に就任。現在は、戦略策定や事業開発を行う。
国産ならではの心地よい肌着の魅力を伝えたい
ーまず、アズ様の事業について教えてください。
武村:株式会社アズは、1938年の創業以来80年以上にわたり、日本国内に自社工場をもって肌着やリラックスウェアを中心としたものづくりを続けています。肌着は “とるにたらないもの” というイメージもあるかもしれませんが、「衣食住」の最初の「衣」であり、その中でも最初に身に着けるものです。より快適に、自分たちが心地よいと思える商品を作りたいと思い、取り組んでいます。
今は海外製の肌着が主流ですが、弊社では国内でのものづくりを大事にしています。紡績メーカーや機屋(生地を織るところ)、染工場(生地を染めるところ)などいろいろな産地の方や職人と話しながら商品を作り上げていったり、組み合わせを替えて新しいものを作ってみたりできるのは国産ならではの魅力です。
2008年からは、高島ちぢみのステテコを若い世代や女性にも広めたいという想いから、「steteco.com」も運営しており、夏の主力商品であるステテコの生産と普及に取り組んでいます。
メディア発信力と動画制作がクラファン挑戦の決め手に
ークラウドファンディングに挑戦しようと思った経緯を教えてください!
武村:当時、取引先から「クラウドファンディングをやった」という話を耳にすることがあったため、興味は持っていました。ただ、「実際は大変だろうな」「やってみて全然集まらなかったら困るな」と思い、一歩踏み出せずにいました。
一方、「steteco.com」の活動では、もっと多くの人にステテコの魅力を知っていただきたいと思いつつ、中小企業の限られた広告予算の中で、どのように魅力を伝えたら良いのだろうと考えていたところでした。その時、ちょうど良いタイミングでTIMELINEさんからお声がけいただいたんです。
TIMELINEさんの強みは、SNSを中心にリーチできるメディア発信力や、動画も作っていただけるという点です。ちょうど私たちが挑戦したかったことだと思ったのが決め手になりました。またTIMELINEさんもクラウドファンディング事業を立ち上げたばかりのタイミングで、私たちも初めてのクラファンでしたので、初めて同士、同じような立場でプロジェクトを作り上げていけるのではないかと、気持ち的にも後押しされましたね。
ーTIMELINEは、なぜアズ様にお声がけしたのでしょうか?
山際:TIMELINE クラウドファンディングは「地方創生」や「SDGs」をテーマにスタートしました。アズさんのWEBサイトを拝見して、日本製にこだわるものづくりや、使用素材にサステナブルなこだわりを感じたので、コンセプトに合うと感じてお声がけしました。実際にアズさんのステテコを穿いてみるととても商品力が高く、ものづくりのストーリーやこだわり、ステテコへの強い想いを感じることができました。私たちは、ものづくりへの想いが強い人や極めている人を取材したいと思っており、実際にそういった方々を取り上げた動画が好評なので、メディアとの相性も良く、ユーザーも受け入れやすかったのだと感じています。
支援者との双方向コミュニケーションで最高支援額を達成
ーアズ様は、TIMELINE クラウドファンディングでこれまでに3回プロジェクトを実行しています。実際にやってみて、それぞれいかがでしたか?
■アズ様の実行プロジェクト 1回目:2022/6/21〜07/21 2回目:2023/7/27〜09/15 3回目:2024/7/12〜08/25 |
武村:1回目では、「高島ちぢみ」の生地を作っている滋賀・高島に来ていただき、丁寧に動画取材いただきました。工場の中でドローンを飛ばして撮影をした際は、度肝を抜かれましたね!完成した動画もすごく伝わりやすくて、プロの目線が入るとやはり良いなと思いました。結果として、WEBやSNSで知った方の反応をたくさんいただき、拡散力の凄さを実感することができました。プロジェクトを知らせていなかった知人からも「見たよ」と報告がありました。初めてのクラファンで、社内では私含め2名体制で手探りの中進めていたのですが、やってみてよかったと思いました。
2回目は、俳優の松重豊さんに大分・国東半島の工場を取材しに来ていただけたことが衝撃的でした。松重さんには工場のメンバーと交流して実際にミシンを踏んでもらいました。これには現場側が大変喜んでおり、取材を機に現場の士気が上がったと思います。このような機会を生み出せた点においても、クラファンをやってよかったなと感じています。
山際:2回目に向けたお話を始めた頃はちょうどTIMELINEのドキュメンタリーシリーズ「松重見聞録」がスタートした時でした。全国のものづくりの現場を訪ねて作り手の想いに迫るというコンセプトの番組なので、アズさんのものづくりに対する想いがぴったり合い、取材が実現しました。実は松重さんも「steteco.com」の愛用者だったということで、大変関心を持っていただきました。
何よりも、こういったTIMELINEの新しい取り組みに一緒にチャレンジいただけるアズさんの柔軟性が、毎回良い結果を作っているのだと思います。
ー2回の取り組みを経て、さらに3回目の実施に至った決め手は何だったのでしょうか?
武村:TIMELINEクラウドファンディングは支援いただいた方に応援コメントをいただくのですが、これは普通のECだとなかなかないことです。お客様の反応に直接触れて、応援いただける楽しさを体感できたことで、次もぜひ挑戦したいと思い、3回目に至りました。
3回目は、2年かけて開発した「デニムちぢみ」生地を使用したステテコの製品化ができたタイミングでした。過去2回のクラファン経験を経て、通常の販売方法よりも、TIMELINEクラウドファンディングさんの力を借りた方が波及効果があると確信できたため、3回目に挑戦しました。
結果として、これまでで最高の支援額を得ることができました。これまでのクラファン経験で、お客さまの声を活かしたり、商品や背景の見せ方を学んだりしてきた相乗効果が集結したように思います。
ーアズ様がクラウドファンディングで成功している理由、お客様に愛される理由はどんなところにあるのでしょうか?
山際:アズさんは、「クラウドファンディングは支援者とのコミュニティで成り立っている」という考えで取り組んでおられ、これはとても大事な姿勢だと思います。
例えば、早めに支援いただいた方からもらったレビューを、活動報告(※)で取り上げていただいたことがありました。こうすることで、活動報告が実行者と支援者の双方向のやりとりツールになるんです。ものづくりのストーリーを伝えていく上で、動画はTIMELINEの視点でストーリーを伝える一方、活動報告は文面などからより人柄が出るものになっており、違う役割を作り上げているのが素晴らしいと思います。私たちとしてもこういった活動報告の使い方もあるんだと感銘を受けました。
武村:ありがとうございます。私たちはクラウドファンディングの時に限らず、普段から商品をお届けするときに、感想の声を募るご案内をしています。実際にはいてもらった人の声を反映して、次の商品に繋げていきたいと考えています。
※活動報告…プロジェクト実行者が、支援いただいた方に、現在の活動進捗を発信するブログのような機能。
プロの動画制作と伴走支援でものづくりに懸ける想いを形に
ークラウドファンディングの実施後、活動にどんな変化がありましたか?
武村:まず、社内においては回を重ねるにつれてクラファンに取り組むチーム体制が整ってきました。松重さんが取材に来ていただいたこともあり、工場側が協力的になってくれたことも大きかったです。また、クラファンのプロジェクトページづくりの経験から、商品の見せ方や、ものづくりのストーリーの見せ方についてブラッシュアップすることができ、自社のホームページにもその知見を活かすことができました。
社外においては、何よりもこれまでステテコの魅力を届けられていなかった方にアプローチできたことが大きいです。松重さんの動画をきっかけにECで商品を購入いただいたお客様もいらっしゃり、クラファンの波及効果を感じました。また、取引先との会話でも「面白いことをやっていますね」と声をかけられることが増えました。
ーTIMELINEクラウドファンディングのサービスについてはいかがでしたか?
武村:非常にフラットな関係性でのお付き合いいただき、相談事をすればすぐに聞いていただけますし、それに対して「こうしてみたらどうか?」という提案もいただけます。お世辞抜きで良い方ばかりでありがたかったです。また、プロジェクトを走らせながら、「ここのワードを変えてみよう」といったアドバイスを臨機応変にいただけるのもありがたかったです。
現場の取材でもピリピリした雰囲気が一切なく、現場側も好意的に受け入れてくれました。また、動画の編集力も魅力的です。私自身もインタビュー取材をしていただき、取材後は「上手く話せなかったかもしれない」と不安になっていたのですが、完成した動画を見てみるとちゃんと良い感じに仕上がっているのです(笑)周りの人からも「動画見たよ!」と言っていただきとても嬉しかったです。
ー最後に、クラウドファンディングに関心がある人たちに向けて、一歩を踏み出す一言をお願いします!
武村:これまでに3回プロジェクトを実施しましたが、実はどれも自信満々だったものはありませんでした。「こんな内容でよいのだろうか」と不安な中、熱心に取材いただくのが正直心苦しいくらいだったんです。でも、その不安をTIMELINEの方に打ち明けたら、「だからこそクラファンをやる意味があるんですよ」と言っていただけました。その通りで、目標金額に達するかは分からなくても、普段届けられないお客様に商品の魅力を知っていただける機会になりますし、自社の商品の見せ方について改めて考えるきっかけにもなりました。クラファンをやって失うものはないと思います。少しでも興味のある方は、ぜひ挑戦してみてほしいです。
山際:アズさんのお取り組みはメディアとの相性もよく、動画を通じて共感を醸成することができたプロジェクトでした。しかし、すべての実行者様がアズさんと同じ成功パターンである必要はありません。TIMELINE クラウドファンディングでは、メディアのほかにもタレントとのコラボ企画やライブコマース、インフルエンサーマーケティングなど多彩なアセットを持っています。ものづくりに懸ける想いさえあれば、その想いを形にするために最適な方法を実行者様に合わせてご提案いたします。ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。
『TIMELINE クラウドファンディング』について
ビジネスパーソン向け動画メディア『TIMELINE』の運営チームがお届けする購入型クラウドファンディングサイトです。
日本には、優れた技術やものづくりへの情熱がありながら、会社や商品の認知拡大に課題感をもつ企業が多く存在します。こうした課題に対して、動画で商品の背景にあるストーリーを知っていただき、さらにクラウドファンディングでここでしか買えない商品を手にとることができる機会を提供しています。また、生産者の皆さんにとっても、イニシャルコストなく実施でき、新商品を創造していくための新たな手段として活用いただけると考えております。
『TIMELINE クラウドファンディング』へのアクセス方法
WEBサイト:https://timeline-media.jp/
【特徴① メディア配信による集客支援】
動画メディア運営のノウハウをいかし、商品や企業のストーリーを丁寧に取材し動画を制作。制作した動画は、ビジネスパーソン向け動画メディア『TIMELINE』で配信します。SNSファン数65万人、月間リーチ数1,000万人を超えるメディア力で集客支援が期待できます。
【特徴② 動画による購入率向上支援】
『TIMELINE クラウドファンディング』では、作り手の想いや商品開発のストーリーを動画でお届けすることで、視聴者に魅力が伝わり購買を後押しすることができます。動画メディア運営のノウハウをいかし、視聴者に共感・気づきを与え心を動かす動画を制作します。
■クラウドファンディングの掲載申込はこちら:https://form.run/@requests
■資料請求はこちら:https://form.run/@document2208
※『TIMELINE クラウドファンディング』への掲載には社内審査があります。