執行役員 CFO コーポレート本部長である山本に外資系投資銀行からtoCスタートアップ企業であるエブリーへ転職をした理由や、エブリーで経営企画に携わることのやりがい、そしてエブリーの経営企画が求める人材まで伺いました。
山本 隆三
執行役員 CFO コーポレート本部長
慶應義塾大学修士課程修了後、投資銀行においてM&Aアドバイザリー業務、資金調達業務、IR支援業務等に従事。2015年に株式会社メタップスに入社し、経営企画部としてIPO準備の最終段階から関わり、上場後はIR体制の構築、M&A、資金調達、管理会計、事業計画立案業務等を主導。2017年に株式会社エブリー入社。2018年に執行役員CFOに就任、現在はCFO兼コーポレート本部長として管理部機能を管掌。
成長を続けるスタートアップで経験を積みたい
ー今までの経歴を教えてください。
山本:新卒で外資系の投資銀行に入社し、投資銀行本部という部署で、企業の買収・売却・合併(M&A)のアドバイザリー業務に携わっていました。国内外の企業に対する提案活動やデューデリジェンスなどM&Aのディールに伴う業務の他に上場企業のIR支援や資金調達業務などに携わっていましたね。その後もう1社別のM&Aアドバイザリーファームで経験を積んだ後、当時まだ未上場のスタートアップだった株式会社メタップス(以下、メタップス)へ転職しました。
ー投資銀行の次になぜスタートアップ企業への転職を決めたのですか?
山本:M&Aアドバイザリーの仕事は、コンサルティング的な立ち位置で第三者としてアドバイスをするような業務だったのですが、次第にもっと当事者として事業に携わりたいと思うようになりました。サラリーマンとして待遇もよく安定している金融業界から大きく環境を変え、成長産業に身を置いて自分自身も成長したいと思い転職を決意しました。2人いる兄がそれぞれ会社を経営していて、”起業”や”スタートアップ”にはもともと興味があったのも意思決定に影響しているかもしれません。
ーその後エブリーにジョインした理由はどのようなものだったのでしょうか?
山本:理由は2つあります。まず1つ目は、よりアーリーステージのスタートアップにチャレンジしたくなったことです。前職のメタップスは企業の買収や事業売却、メガバンクとの事業連携や珍しい手法を用いた資金調達など、大きなコーポレートアクションを積極的に行う会社でした。いろいろな会社のチャレンジに関わる中で本当にたくさんの経験を積めましたし、充実した環境に満足していましたが、次第に成熟した会社ではなくもっとチャレンジングな環境に身を置きたいを思うようになりました。事業が立ち上がったばかりで不安定ながらも大きく成長していたり、企業としての仕組みを整備していく必要があるようなステージの会社で「会社を作り上げていく」ことに関わっていきたいと考えていました。
2つ目の理由は、toCビジネスに携わりたいと思ったことです。toCビジネスは裾野が広く参入プレイヤーが多い一方で、一定以上の規模まで事業を成長させる難易度が非常に高く競争を勝ち抜いていける会社は多くないと考えています。また、世界的に見てみると突き抜けて成長している大企業はtoC企業が多い印象です。
前職時代に、動画関連の事業を分社化して持分の一部を外部の投資家に売却するという案件に携わったのですが、その時に非常に注目されていた動画メディアの業界に興味を持つようになりました。転職の際は、メディア系の企業だけでなく、Fintech、SaaS、エンタメ系のスタートアップなどの他、PEファンドまでたくさんの会社を見て、話をさせてもらいました。かなり時間をかけて悩んだ末、toCビジネスの領域で現実感を持って突き抜けた成長を目指せる会社でチャレンジしていきたいと考え、エブリーに入社することを決めました。
ちなみにCEOのバックグラウンドがエンジニアだったことも転職を決意した理由として結構大きいですね。エンジニアリングの領域が自分自身のスキルセットと異なる部分であるため自分の強みと補完関係を築けるのと、事業の根幹をなすプロダクト開発においてCEOが深くコミットすることができればそれだけ会社の成功確度が高まると考えたためです。
複数メディアを運営しているからこそ、何倍も成長できる
ー入社してからの業務内容を教えてください!
山本:入社した当時はまだまだ小さい組織の中で経営企画の一担当として事業計画の策定、資金調達、アライアンス、規程の作成などの社内ルールの整備、契約書確認などの法務系業務など何でもやっていました。その後CFOに就任し、直近ではコーポレート本部長として経営企画だけでなく人事などを含む管理部全体を管掌しています。
投資銀行時代を含む前職までの経験がそのまま活きるような場面はむしろ少なく、今の会社に来て初めて経験することがとても多いので、常にストレッチし続けている感覚です。会社が成長する中で組織や事業ステージの変化のスピードが本当に速いので、自分自身もそれ以上のスピードで成長していかなければいけないプレッシャーは大きいですが、今の環境にはとても満足しています。
ーエブリーで働く魅力はどういったところだと思いますか?
山本:エブリーでは現在、レシピ動画メディアの『DELISH KITCHEN』、ファミリー向け動画メディアの『MAMADAYS』、ニュース&エンタメ動画メディアの『TIMELINE』と複数領域に渡って動画メディアを運営しており、様々な属性のユーザーにご利用いただいています。toCサービスならではですが、自分たちの会社のサービスを身近な人たちが知ってくれていたり使ってくれていることも多く、手触り感をもって自社のプロダクトやサービスに関われるのは大きな魅力だと思います。
また、オンラインメディアにとどまらずオフライン領域までカバーしたサービス提供を行うOMO事業の推進に力を入れています。具体的にはオフラインの購買チャネルである食品スーパーなどに対してSaaS型のソリューションサービスを提供するなどして流通・小売の事業者様との連携を深めています。メディアビジネスの広告主にあたるメーカーだけでなく、購買行動のポイントとなる流通・小売りのプレイヤーとも連携することで、消費者という側面も持つサービスユーザーの生活により深く入りこんで体験価値の向上を目指しています。「動画」という強みを軸に、複数のメディアを運営し、オンライン・オフライン問わず複数のビジネスを展開しているので様々なタイプの新しいビジネスに携われるところも魅力の一つだと思います。
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ー逆に課題に感じるところはありますか?
山本:正直に言って、まだまだ全社的に課題だらけだと思っています。コーポレート本部に関する課題の一つとしては、会社が成長し組織や事業の規模が大きくなる中で、従来あった人事制度や社員の成長支援の制度などを見直す必要があります。また、事業面のサポートやパートナー企業との事業連携についても更に力を入れていく必要があると思っていて、現在経営企画職を中心に積極的にコーポレート人材の採用を進めています。
ーエブリーの経営企画メンバーにはどんなスキルを求めますか?
山本:アライアンスや事業開発、財務管理やKPI分析、市場調査や競合分析などの業務が多いので、事業会社の経営企画、コンサルティング業界や金融業界などの経験者が活躍しています。
マインド面では、「仕事に対するこだわり」と「オーナーシップ」を持っているかどうかが大事だと思っています。一つ一つの業務に対する自分の中での合格点の基準が高く、細部までこだわれるかはとても重要な要素だと思います。また、オーナーシップを持って仕事に取り組んでいて責任感が強い方は一緒に働いていて安心感がありますね。経営企画の業務は大きな数字の話や契約書の話など会社経営の重要な部分に関わってくる場合が多いですし、会社の代表として外部の企業と接することが多いので、妥協せずに責任感を持って取り組んでいきたいと考えています。
しなやかで強く、打たれても倒れないような会社へ
ーエブリーでは全職種採用強化中ですが、人材についてどのように考えていらっしゃいますか?
山本:人材戦略は常に経営上の最重要課題だと考えています。経営に必要不可欠な資本として人材を位置付け、その人的資本に対する投資を通じて価値を創造するという考えをもとに人材戦略を構築しています。エブリーでは人材戦略達成のために下記の4つの柱を掲げています。
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山本:会社と従業員はお互いに選び合い、高め合う、対等でフェアな関係であるという考えのもと、上記の4つのことにしっかり取り組むことによって会社としての人的資本の拡充と充実化を図っていければと思っています。
現在は、積極的な採用活動だけでなく、成長支援の制度や成長機会の充実化を図っており、新たな研修制度やキャリア相談に関する制度なども随時導入していく予定です。また、ESGに関する情報公開の一環として従業員に関する社内統計データの集計と公表を開始しており、目新しい施策だけでなく会社のありのままの状況も社内外へ積極的に発信することで企業認知も高めていければと思っています。今後は、D&I に関する施策の推進や柔軟な働き方ができる職場環境を整備することで、多様な人材の確保につなげていきたいと考えています。
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ー最後に、今後山本さんが目指していくところを教えてください!
山本:個人的にはエブリーという会社の成長スピードに置いていかれないように、自分もストレッチして成長し、会社に貢献していかなければいけないという焦りが常にあります。一方で、社員が新しいことにチャレンジしたいと思っていても会社の成長や変化のスピードが遅く、その機会が得られないという場合もあると思うんです。なので、会社が大きく成長し、事業面でのチャレンジや社内制度面での新しい取り組みなど、自由度高く新しいことに挑戦していける環境を作っていきたいと思っています。
コーポレート本部としては、業務の特性上どうしても受け身の姿勢になってしまいがちですが、「これさえやっていればいい」ではなくて、常に新しいことに取り組んでいきたいですね。制度や規制、景気や競合環境などの日々変化する外部要因に対しては先回りで対応し、事業成長のスピードを落とさず、しなやかで打たれ強い会社になれるようサポートしていきいたいと思っています。
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