2016年の『MAMADAYS』サービス開始から7年、ファミリー向け動画メディアとしてパートナーや家族とともに子育てをする世界にむけて情報発信や機能を提供してきました。さらに育児のシェアを加速させることや多様化する家族のあり方を応援できるサービス、ミッションにすべく、2023年8月に『トモニテ』へリニューアル。これまでもさまざまなつながりを創出してきた『トモニテ』は、今後どんな展開をしていくのか。トモニテカンパニー長の三ツ中と、サービスグロース部 部長の堀田に話を聞きました。
三ツ中 菜津美
執行役員 トモニテカンパニー カンパニー長
立命館大学を卒業後、大手ネット広告代理店に4年半勤務。コスメなどの女性向けブランドのプロジェクトディレクション・企画営業業務に従事。2016年10月にエブリーに入社。DELISH KITCHENの広告営業を担当し、2017年7月からマネージャーとして現場を牽引。2018年6月から産休に入り、出産・育児という自らの経験を生かし2019年4月にMAMADAYS(現 トモニテ)事業部に復職。同年7月よりMAMADAYS事業部長に就任。2023年6月に2人目の育休から復帰し、同年7月にMAMADAYS(現 トモニテ)カンパニー長、執行役員に就任。
堀田 敏史
執行役員 VP of Product トモニテカンパニー サービスグロース部 部長
2011年名古屋工業大学大学院を修了後、グリー株式会社に入社。エンジニアとしてソーシャルゲームの企画開発、新規事業領域で介護施設メディアの開発に従事。2015年アゲレ株式会社共同創業。フリーランスを経て2016年09月、株式会社エブリーに入社。2021年07月からはDELISH KITCHENカンパニー サービスグロース部 部長として、事業拡大を牽引。2023年07月 VP of Product、執行役員、MAMADAYS(現 トモニテ)カンパニーサービスグロース部部長に就任。
子育てを通じて、人が、社会が、ともに手をとりあう世界を実現する
ーまずは、『トモニテ』のミッション、実現したい世界について教えてください。
三ツ中:『トモニテ』は、「子育てを通じて、人が、社会が、ともに手をとりあう世界を実現する。」をミッションとしています。たくさんの選択肢があるこの時代に「こどもを迎えること」を選択した人が、「子育て」を通じて人生の幸福度を高めていける世界を目指していきたいと考えています。
例えば、等しく幅広い情報にアクセスでき、さまざまな価値観にふれられること、一方的な正しさや固定観念を押し付けられず、ひとりひとりが自ら選択した人生を歩んでいけること。そうやって一人ひとりが自分の選択した人生を歩んでいくことで、日本全体に及ぶ大きな活力になっていくと信じています。
そのミッション実現のため、これまで向き合ってきた「ママ」「家族」から、「家族以外の第三者」そして「社会」へと拡大させ、ファーストパーティーデータとテクノロジーを掛け合わせたソリューションで、家族、行政、まち、事業者が「ともに手をとる」子育てプラットフォームを構築していきたいと考えています。
育児シェアや多様化する家族のあり方を支援
ーこれまでどんなことに取り組んできたのでしょうか?
堀田:これまで、ファミリー向け動画メディア『MAMADAYS』としてパートナーや家族とともに子育てをしている方々にむけて情報発信や機能提供をしてきました。
まず、第一に大切にしてきたのが命に関わる領域でサービスを展開する中で、安心、安全なコンテンツ、正確な情報をお届けするということです。そのために社内でのワンストップ制作や、社外専門家によるアドバイザリーボード、コンテンツチェックフローなどの体制を整備してきました。
また、子育てにおいては、子どもの月齢に応じて、例えば、1歳未満のお子さんであれば、2ヶ月ごとに課題が移り変わり、解決したと思ったらまた違う課題に直面してしまいます。そんな月齢に応じた悩みを解決するために、課題に対して網羅的な機能を提供してきました。
さらに、子育てをパートナーや両親などの親族と共有できる機能を搭載し、育児シェアをサポートしています。実際にシェア機能の利用率は、開始当初から2.6倍に増え、妊娠週数管理や育児記録、離乳食の食材リストなどを利用している世帯を中心にシェアニーズが高まっていることがわかっており、妊娠・出産・育児をママだけのものではなく、家族ごととして捉えるご家庭のみなさんにご利用いただいています。
2023年8月からは、育児のシェアを加速させることや多様化する家族のあり方を応援できるサービス、ミッションにすべく『トモニテ』にリニューアルし、サービスをさらに強化しています。三ツ中:こうしたメディアとしてのリーチ力をいかして広告事業を展開しており、ユーザーとメーカーをつなぐことをテーマに、育児に便利な商品のタイアップ広告の制作や記事制作などを行ってきました。SNS、アプリ、Web全てのプラットフォームを持つ唯一の子育てメディアとして、クライアントの幅広いニーズに応えてきた結果、これまで200社以上の企業との取り組みを実現し、タイアップ実績は子育て動画メディアでNo.1となることができました。
データとテクノロジーの力でつながる子育てを
ーミッションの実現に向けて、今『トモニテ』ではどんなことに取り組んでいるのでしょうか。
三ツ中:これまで向き合ってきた「ママ」「家族」から、もう1つ輪を広げ「家族以外の第三者」とのつながりを構築することに注力しています。
堀田:その1つとして専門家とのマッチングプラットフォームを立ち上げています。『トモニテ』で実施したユーザーアンケートでは「子育てや日頃の悩みについて、専門家に相談したことがありますか?」という質問に、68%の方が「相談経験済み」、「相談したい」と回答。家族の悩み解決ニーズが大きいことがわかり、悩みを抱える方が心理カウンセラーに電話で相談できる『トモニテ相談室』を11月末にリリースしました。このサービスを通して、周りの方に相談しづらかったり、家族の中だけで解決できないこともある子育ての課題解消の一助になれたらと思っています。
ー専門家などの第三者とのつながりの先に、『トモニテ』はどんなつながりを創出していくのでしょうか。
堀田:さらに今後はつながりを「社会」へと拡大させ、ファーストパーティデータとテクノロジーを掛け合わせたソリューションで、家族、行政、まち、事業者が「ともに手をとる」子育てプラットフォームを構築していきたいと思っています。
そのためにも、サービスとしてはまず、先述した『トモニテ相談室』のようにtoC事業を多角化し、収益軸を増やしていきます。オンライン心理カウンセリング市場は70億円ほどあると見込んでおり、今後も拡大していく中で、さらなる展開を検討していますし、他にも家族間や第三者のつながりを増やすようなサービスを立ち上げていきたいと考えています。
さらにその先のフェーズとして、子育てをする上で不可欠な自治体、医療機関、保育施設など、社会とのつながりを創出していきたいと考えています。連携しなければいけないステークホルダーが多岐に渡るにも関わらず、情報が集約されていないことが子育てをする中でも大きな負担の1つです。例えば、母子手帳のデジタル化、ID連携など、エブリーの持つテクノロジーを駆使して社会との架け橋になることで負担を軽減したいと考えています。そしてそこで得られるデータをユーザー、社会に還元していくことで、日本の抱える社会課題の解決に貢献していきます。
三ツ中:事業としても子育てを取り巻くつながりを増やしていき、メーカーや小売業はもちろんのこと、行政や自治体との取り組みも加速させることで、事業を拡大していけると考えています。これまで蓄積してきたデータ、テクノロジーを活用して、消費の価値観が変わるモーメントを捉えたデータソリューションでオフラインにも進出していきたいですね。
2010年代後半から耳にする機会が増えた「ベビーテック」は、「ベビー(乳児)」と「Tech(テクノロジー)」を掛け合わせた言葉です。そんな造語が登場するほど、世界ではベビーテックの注目度が高まっています。少子高齢化が進む日本においても、ベビー用品関連の市場は3兆円、4兆円と伸び、乳児の関連市場は拡大を続けています。
また、様々なライフイベントの中で、価値観や消費スタイルに最も変化が起こるのが「子どもの誕生」です。保険に加入したり、家を買ったり、車を買ったり買い替えたりと、子どもの誕生を機に、新しい家族の形に合わせた消費が発生し、それらの市場を合わせると80兆円を超えるビッグマーケットになります。『トモニテ』はそうした子育てを取り巻く成長マーケットに挑んでいきます。
『トモニテ』は0→1の成長フェーズ。ここから先に広がる新規事業の創出をともに
ー『トモニテ』がそうした社会とのつながりを作っていく意義はどういったところにあるのでしょうか。
三ツ中:多くのユーザー接点を起点としたファーストパーティデータと、そのデータを活用したトータルソリューションは『トモニテ』にしかない強みです。
今まで専門家監修の信頼性の高いコンテンツを提供し、統合的にユーザーの課題解決をしてきた『トモニテ』は、現在シリーズ累計アプリダウンロード数は90万以上、SNSフォロワー数は180万人以上と合計270万人以上の方にご利用いただくメディアとなりました。国内の子育てメディア内では、アプリダウンロード数第1位(※1)、加えて、平均起動回数(※2)、平均滞在時間(※3)においても第1位と、ユーザー数のみならず、熱量の高いユーザーとのつながりができています。
さらに、アプリ、Web、SNSを有する唯一の子育てメディアとしてそれぞれのプラットフォームの特性を生かし、クライアントの課題に最適なソリューションを提供することも可能です。
こうした統合的な事業展開ができるからこそ、独自のファーストパーティデータが蓄積されていきます。そこにエブリーの持つUX、テクノロジー、コンテンツを掛け合わせることで、家族と社会がつながる仕組みをつくっていくことができると考えています。
(※1)data.ai調べ(2021/1/1~2021/12/31におけるiOSアプリダウンロード数の合計)。子育てに関する情報メディアのアプリDL数。
(※2)data.ai調べ(対象期間:2021/11/28~2022/2/26。1人当たりの総セッション数/週の対象期間における平均値。子育てに関する情報メディアのiOSアプリを対象に調査。)
(※3)data.ai調べ(対象期間:2021/11/28~2022/2/26。1人当たりの利用時間/週の対象期間における平均値。子育てに関する情報メディアのiOSアプリを対象に調査。)
ー『トモニテ』では新卒社員もすでに大活躍ですが、就活中のみなさんにメッセージをお願いします!
三ツ中:『トモニテ』は今、0→1で事業を立ち上げている成長フェーズで、打席に立つ頻度も多く、早期から成長できる環境です。その成長環境を支えているのはチャレンジを称賛するカルチャーで、新卒のメンバーにもどんどん経験を重ねていってもらっています。今後は、事業の多角化展開によってより影響範囲の広い業務に携わっていただけると思います。
堀田:組織面では、いろんなバックグラウンドを持った人が集まっているので、様々な角度からのフィードバックをもらうことができますし、新しいアイディアが生まれやすい環境です。そんな中でもユーザーファーストがメンバーの共通認識としてあるので、同じ方向を向いてコミットできると思います。
三ツ中:私たちが実現したい未来のために、これから多くのサービス・事業を創出していきます。そのために、若さならではの柔軟性を持って課題解決に向き合っていただける方に、ぜひ新しい風を吹かせてほしいです。ユーザーの課題、社会課題を解決したいと思っている人、若いうちから守備範囲広く、裁量を持って成長したい人、お待ちしております!
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