近年注目を集める「PMM」(プロダクトマーケティングマネージャー)という職種。PdMがユーザー目線でプロダクトの用件定義を行うポジションであるのに対して、PMMはビジネスやクライアント目線で何が売れるかを考えるポジションです。『DELISH KITCHEN』でプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)を務める二人に、PMMに求められる役割や仕事内容を詳しく伺いました!
ーそもそも、なぜプロダクトマーケティングマネージャー(以下、PMM)という職種を設置したのでしょうか?人事の浅香さん、教えてください。
浅香:エブリーの『DELISH KITCHEN』はtoC向けのサービスでありながら、メーカーや小売などtoB向けのソリューション事業も展開しています。メーカーとのタイアップ動画制作やアプリ内のディスプレイ広告の運用、小売への販促支援など、ソリューション事業をより満足度の高いサービスにしていくために、ビジネスサイドに責任を持つ専任部隊の必要性が高まり、2020年に新設されました。
ーPMMの果たす役割は何でしょうか?
浅香:PMMは、営業部隊と協力してクライアント様のニーズを掴み「何が売れるか」を考え、そしてtoB向けの広告商品開発やプロダクトへの反映を行うなど、ビジネス機能(Biz)の取りまとめを行うポジションです。
ーPMMとは別に、「プロダクトマネージャー」(以下、PdM)という職種もありますよね。PMMの役割は、PdMとはどのようなところが違うのでしょうか。
林:プロダクト全体をリードするという意味ではPdMとPMMは≒の関係性ですが、PdMはプロダクト自体がどうあるべきかの視点を突き詰め、ユーザーに向き合いUI/UXや具体的な機能要件を明確に定義し、開発陣を巻き込みながらリードしていきます。それに対して、PMMはGTM(go to market)戦略の意思決定と責任を持ち、市場の選定やバイヤージャーニーの把握、インサイド/フィールドを含む営業部隊との連携などクライアントやマーケットに向き合うビジネス活動の全般をリードしていきます。
ーPMMはプロダクトのビジネス側面、収益に責任を持つ役割なんですね。
日埜:そうですね。短期の収益獲得だけでなく、中長期の競争力確保にも責任を持っていることが大きなポイントだと思います。プロダクトは時間経過と共にコモディティ化し最終的には衰退しますが、PMMが適切に市場を認識し、ターゲットの見直しや提供価値の差別化を行うことで、売上成長と高利益率を維持することができます。
また、長期的な事業成長を目指すにあたって、プロダクトを利用するエンドユーザーへのベネフィットを損なわないことが前提としてあります。加えて、エブリーでは小売向けにOMOを推進しており、オフラインとオンラインのマーケティングソリューションは相互に有機的に絡み合う要素が多いです。ユーザーや小売に向き合う部門のPdM、PMMと密接に連携して三方よしのビジネスを推進していくことが重要です。
ー『DELISH KITCHEN』でクライアントに向き合うマーケティングソリューションズ(以下、MS)事業部のPMMは、どんな体制で事業やサービス開発を行っていますか?
日埜:『DELISH KITCHEN』のMS事業部内は、サービスを企画・開発するPMMの組織、サービスを提案する営業(AE)組織、サービスを顧客課題に応じて提供する広告プランナー(STP)およびカスタマーサクセス(CS)組織の3つに分かれています。
例えば、実際に新たな広告商品をリリースするとしたら、事業部内でAEやSTP・CS組織と連携しながら新サービスのグロースを推進しつつ、連携する両組織からVOC(Voice of customer)を吸い上げ、市場課題を踏まえて、次の事業の種を見つけていきます。ビジネス要件を具体化した上で、各カンパニーのPdMやデザイナー、開発事業部に所属するエンジニア・データアナリスト等を巻き込み、サービスを開発しています。
林:体制に関しては、担当するサービスが異なってもほとんど同じですね。関わるステークホルダーが多く、事業部内はもちろん事業部外や社外のクライアントとも連携をとっていく必要があります。
ー複数の職種や会社と関わるんですね。エブリーのPMMとして求められるのはどんなことですか?
林:社内外に関わるステークホルダーが多いので、バランス感とオーナーシップが重要だと思います。
日埜:そうですね。PMMは業務の性質上、幅広い関係者を巻き込んでいくことが求められますよね。そのため、さまざまなバックグラウンドを持つ人とやりとりをする上で、リーダーシップ、論理的思考力、データリテラシー、ドキュメンテーション力などのビジネス基礎力が重要になってくると思います。専門スキルとしては、営業力、戦略策定およびマーケティング力、組織・人材マネジメント力が重要です。他にも、財務や法務の知識などもあれば役立つと思います。
林:財務や会計はどちらかというと経営レイヤーに近いところですよね。そういったところで言うと、事業における費用と収益の状態、PLを把握する能力は必要だなと思いますね。ビジネス面をリードしていく上で、採用なども含めて必要なアセットを自ら作っていくこともしますし、事業における投資と回収に関する意思決定を、手触り感を持ちながら推進していくポジションはPMMとして働く上で、1つの魅力かなと感じています。
<ベーススキル> <専門スキル・知識> |
日埜:このように、多岐にわたるスキルが必要となりますが、入社時点で全ての能力を高い次元で持ち合わせている必要はないと思います。私自身も、強みをベースに価値を出しつつ、日々の業務の中で未保有のスキルを一気に引き上げることができました。
なので、事業を伸ばす上で中心的な役割を果たしたいと強く思う方であれば、是非チャレンジしていただきたいなと感じています。
ーありがとうございました!後編では、より具体的にどんな業務を行っているのかといったことや、エブリーならではのやりがいについて深掘りしていきます。
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